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短い期間でしたが、多くの署名を寄せて頂けました。 また「署名活動をしてくれてありがとう」とのお言葉も頂きました。 こちらこそ、本当にありがとうございました。 実際、ESTAをこれ以上存続させることは難しい。 そう思いながらなぜ運動を起こしたのか。 とりたてて財源の用意も出来ないけれど、ただ 「ああ、無くなったね」 と見送るわけにはいかない、 だってここは表現者と、「表現」があることで幸いを得ている 私たちのホームグラウンドであったから。 たったそれだけの、ちいさな理由です。 署名活動のお陰で、2月21日付西日本新聞に(写真あり) 「北九州の演劇、コンサートの聖地」 3月21日付読売新聞に(カラー写真あり) 「惜しむ声」と、記事が大きく掲載されました。 (4/1に朝日新聞にも掲載予定) 存続は叶わず、2009年3月31日でESTAは閉館となりましたが、 少しでも、ここがどんなに大切な場所だったか、 北九州市民と全国・アジアからの表現者にとっての財産であったか、 それが伝わり、残っていけば、嬉しいです。 皆さんの署名は、その「記憶」を支える礎となりました。 パビリオンだったこの建物を 「市民に開いたホールに」と提供してくれたことを、 住友金属さんに感謝します。 そのホールを理解ある運営で「聖地」にまでした 管理会社のSAMさんにも、ありがとうとお疲れ様でしたを。 そして、ここでたくさんの素敵な時間をくれた表現者の皆さんと 共に楽しんだ多くの観客の皆さんへ ESTAはもうありません。 でもESTAで起こった数々の「奇蹟」を 信じていいと思います。 どうかそっと、憶えていてください。 そして力にしてください。 わたしたちの街で、あのようなことが「起こりうるのだ」と。 わたしたちの人生で、あのような時間が訪れるのだと。 さようなら、ESTA。 ありがとう。 2009年3月31日 ピカラック◇谷瀬未紀 |
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ESTAは、 建物としては、もう寿命なのかもしれない。 むしろ、オーナーの住友金属に、よくぞ今まで、と 感謝するべきかもしれない。 じゃあ署名をしても、意味がないのでしょうか? ESTAは、もともとその立地条件や、建屋が再利用であることから 長い運営が難しい面があったと思います。 しかし、SAMを中心とした人々の努力で 廉価のまま、ここまで運営されてきました。 「ESTA」はいずれ記憶になってしまうにしても、 「ESTA」が何だったのか、ということを「考え」、 共有認知する(それを表明する)ことは 制作者・アーティストにとって、大切なことであると思い、 署名という機会を作るに到りました。 すると個:ESTAということに端を発し、どの地域でも共通の課題として 「民間ホールには民間ホールの特性・役割があり、 それは公共ホールには担いきれない」ということ、 今まで我々の傍にあった「地域の民間ホール」が何をもたらして きたかということ、それを考えるキッカケは重要なことだったのだと 逆に知らされることになりました。 その中で、日本でも「ESTA」がほんとうに 「幸いな場」であったことが、改めて分かりました。 それは「場」と関係することで「表現」を作る・届ける側だけではなく 受け取る人々にとっても、同じことでしょう。 我々は、オーナーが「やめる」というものを、例えば「買い取る」なら ともかく、ただ「続けて」ということこそが理不尽であることを理解しつつ、 それでも「無くなることが、困る!悲しい!」と声を上げることで、 「その場所」がいかに貴重だったかを刻み残そうとしています。 それは今までESTAを通して体験したことが間違いなく 「豊かな生」であった証拠を形づくることであり、 このことは、やがての新しい創造に、芯を与えてくれると信じます。 ほんとうに「全国から」声が届いております。 が、まだまだ私の力ではこの報を(特に地元に)届けられていません。 どうか今少し、ご協力頂けるようお願い致します。 2008年10月1日 ピカラック◇谷瀬未紀 |
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署名は下記のような呼びかけで集めました。 「スミックスホールESTA」の文化施設としての運営継続要望 このたび、北九州市小倉北区許斐町1−1の多目的ホール「スミックスホールESTA(以下ESTA)」が 2009年3月末を以て閉館との報を聴き、非常に衝撃を受けております。 ESTAは開館の1992年から、特に地元の表現者の重要な拠点となり、 北九州の芸術文化の創出に多大なる貢献を果たしてきたと感じています。 ESTAはあらゆるジャンルの利用者から愛されてきたと思いますが、 特に「総合芸術」である演劇においては、「特別の場所」でありました。 演劇は、その演出の多様さ、工夫と時間の要る創作作業から、 クオリティ向上には公演会場との連携が不可欠なことです。 ESTAにおいては、ホールスタッフの柔軟な対応・アドバイスがずば抜けた魅力であり、 市外・県外・海外から来北の団体にとっても「よりどころ」となる施設でした。 建物や機材の老朽化は、感じるところではありましたが、 何より「創造の場」としてのESTAの重要性には代えることは出来ません。 照明・音響機材があり、ステージがあり、平戸間のフリースペースがあり、 50〜300という可変の客席設定が可能であり、小倉駅からも近く、駐車場も完備の施設は、 まさに理想を絵に描いたような存在です。 私たちは、このESTAの文化施設としての運営継続を強く要望します。 |