海峡演劇祭2016


2016年12月3日〜12月24日

北九州市/門司港
関門海峡ミュージアム(海峡ドラマシップ)多目的ホールにて


【時をつむぎ、生を愛でる】

「生きるとは時間を紡ぐことそのもの」とは、生命誌研究者の中村桂子さんの言葉です。

現代は「効率」が重視される世の中に思えますが、果たして「速い」ことは、生物である人間に、フィットしているのでしょうか。

「生きものは弱かったりくだらなかったり、しかも時間がかかる。でもそれが強みなわけです。多様性を生み出しているのも時間です。(中村桂子)」

時間をかける。それは「愛する」ということとも同義のように感じます。

ふと気にかけることを、何度も何度も繰り返す。
「出会い」と「変化」を、見守り受け入れ喜ぶ。
美しい光景や、その人が、ここに在ってよかったと、しみじみ噛みしめる。
耳を傾ける。言葉を重ねる。

すべて「時」が降り積もります。

愛するとは、そのことへ眼(まな)差す時間の長さ、そのものではないでしょうか。

そして、今に至る「時間」を思うことは、いのちを愛し、未来の時間を紡いでることかもしれません。

今回ご紹介する作品たちと過ごす「時間」を、ご一緒できたらと願います。


海峡演劇祭実行委員長 谷瀬未紀



プレイベント


      2016 山福朱実/石牟礼道子「水はみどろの宮」福音館書店
12月3日(土) 15:00〜16:00
【開場】14:30

海峡プロジェクト
朗読
『あやとりの記』

【原文】石牟礼道子
【構成・演出】たにせみき
【朗読】山口恭子、鍬塚聰子、谷瀬未紀
【演奏】フクヤマワタル(コントラバス他)


【入場料】1500円
ドラマシップ展示ゾーンチケット付 1650円

【問い合わせ/チケット予約】
kita9tamayura@gmail.com
080-1711-5074










『あやとりの記』は、『苦海浄土』(1969年)で水俣を照らした石牟礼道子が自らの幼少期を記した作品(1983年)。
天草生れで、生後3ヵ月から水俣暮らしの「みっちん」と、不知火の海と山、けものたちとの交流が、詩情ゆたかに描かれます。
また「みっちん」は「めくらのおもかさま」、火葬場の隠亡、"あいさつのよい"大男の孤児など、「すこし神さまになりかけて」もいるひとたちと出会い、交わってゆきます。三つにして、人の世には理屈の通らぬこと、悲しいことが「在る」のを充分に知っていた「みっちん」。
熊本方言でつづる、人と自然との復権の書でもあります。

※入場料収益は「熊本、文学の光」へ寄付いたします。

今年4月、熊本を大地震が襲いました。その時、命のよりどころをさぐった人々が求めたのは、言葉・声・本であった・・・という出来事がありました。文学という「命を照らす光」が宿る「場」を大事に守り育てたい。目に見えるものの復興だけでなく、目に見えないものの復興もまた、なおいっそう人間には大切なのだ。そう気づいた人々が「熊本、文学の光」というプロジェクトを立ち上げました。この公演は、海峡プロジェクトがその「熊本、文学の光」に連帯しておこなうものです。

<熊本、文学の光>メンバー(2016.10.01.時点)
伊藤比呂美(詩人、熊本文学隊隊長)、姜信子(作家)、跡上史郎(熊本大学教員、熊本文学隊番頭)、長尾美穂(編集者)、馬場純二(高校教員)、山福朱実(絵本作家)、若松英輔(批評家)

<海峡プロジェクト>
2011年の海峡演劇祭で発足。別地域との協働企画を海峡演劇祭でおこなう北九州の座組。リーディング公演として、2011年 ピースリーディング『冬の兵士』(東京)、2012年 上田假奈代 with 谷本仰『詩と音楽 あなたに、手紙(てが)む』(大阪)、2013年 大槻オサム×山崎箜山『おこりじぞう』(広島)、2015年 『Hg−猫の庭』(東京/水俣)を企画。


12月10日(土)14:00〜18:00
【開場】13:30

無倣舎
参加型演劇
『12月8日を劇にする』


【構成・演出】五味伸之
【出演】谷岡紗智(ぐにゃり)、石田聖也(演劇ユニットそめごころ)、
幸田真洋(劇団HallBrothers)、重松輝紀(バカダミアン)参加者のみなさま
【まわし読み新聞原案】むつさとし(観光家/コモンズ・デザイナー/社会実験者)

【料金】1000円(お茶付き)
ドラマシップ展示ゾーンチケット付 1200円

【問い合わせ/チケット予約】
muhosha.info@gmail.com
080-3965-4225

おばあちゃんとこたつで話した年越し。おばあちゃんは子供の頃に見た景色を話してくれました。
「大きな池に、きれいな鯉が泳いでいてね、とってもきれいだったよ。」
「毎朝、青年団の人がおぶって学校まで送ってくれたんだよ。おばあちゃんは、村長の娘だったんだ。」
知らないことが、たくさんありました。
そして、「遠くの山の上が真っ赤に染まっていてね。」「戦争?」
「真っ赤に燃えていて、これは、大変な事になったんだ。そう思ったんだよ。」と僕に話してくれました。
知らない間に、どこかで何かが始まってしまっていました。
誰がはじめたのか。誰かがはじめたことなのか。
私たちは、私たちの歴史を作る事が出来ます。
これまでのことを見て、これからを考えます。


【企画内容】
1941年12月8日、日本が太平洋戦争を開戦した日です。
75年後の12月8日の新聞を参加者の皆さんと読んで、共に劇を作ります。まわしよみ新聞の方法を使った参加型演劇。
*12月8日の新聞を使い、12月10日に劇を行います。

(1)2016年12月8日の新聞をみんなで読む。
(2)新聞から気になった記事を選ぶ。
(3)気になった記事を紹介する。
(4)選んだ記事を集めて新たな新聞を作る。
(5)新たな新聞をもとに劇を作る。


〈無倣舎(Muhosha)〉
2005年活動開始。福岡を拠点に、「想像の泉」となる活動を目指した団体。演出家の五味伸之が企画毎にメンバーを集めて、演劇・映像・ダンス・朗読等、様々な企画を行う。2012年香港の演劇祭STBDにて「ゆめみるきかい」上演。

五味伸之/演出家・無倣舎主宰
小・中学校を広島で過ごす。「記憶とのつきあい方」をテーマに演劇活動を行う。プレイバックシアター、まわしよみ新聞を用いた語り合う演劇づくり、演劇とお化け屋敷を組み合せた「劇コワ」など様々な創作活動を行う。福岡市立青年センターと共に総合芸術イベント「くうきプロジェクト」を毎月企画するほか、小学校・元ホームレスの方への演劇ワークショップファシリテーターとしても活動。日本演出者協会会員。福岡恐いもの研究会代表。



          
12/17(土)18(日)14:00〜15:40
14:00〜14:40 『生命誌版・セロ弾きのゴーシュ』上映
15:00〜15:40『よだか』上演
【開場】『生命誌版・セロ弾きのゴーシュ』13:30/『よだか』14:45

『生命誌版・セロ弾きのゴーシュ』記録映像上映&人形劇『よだか』


『生命誌版・セロ弾きのゴーシュ』
2014年3月1日(会場:JTアートホール)の初演の記録映像です。
【監督】藤原道夫(メディア・ワン)
【演出・美術・人形遣い】沢 則行
【ピアノ】鎌倉亮太
【チェロ(ゴーシュ役)】谷口賢記
【語り】中村桂子・村田英克
【美術アシスタント・OHP】黒川絵里奈
協力:シマネコブックストア

『よだか』
【演出】ゾヤ・ミコトバー
【美術】林由未(プラハ在住)
【出演】谷口直子(Divadlo501)


【入場料】「ゴーシュ」と「よだか」通し(大人) 1000円(中高生)500円(小学生以下) 無料 
ドラマシップ展示ゾーンチケット付(大人) 1200円
※「よだか」のみも同料金です。

【問い合わせ/チケット予約】
info@501furniture.jp
電話・FAX.093-383-9433(501furniture)

「ゴーシュ」のみ 500円(小学生以下無料)
【問い合わせ/チケット予約】
海峡演劇祭事務局 093-331-6700

ゲノム解析の科学者:中村桂子が館長をつとめる「生命誌研究館」の2014年作品『生命誌版・セロ弾きのゴーシュ』の舞台記録映像の上映と、チェコの人形作家の人形で北九州市を拠点に表現活動をしている谷口直子の人形劇を連続上演。

映像上映40分ののち、同じ会場で舞台作品『よだか』を上演します。(どちらか片方づつでもご入場頂けます)


〈生命誌研究館〉『生命誌版・セロ弾きのゴーシュ』

 自然の一部である生きものとして生きよう。
「生命誌」はこう考えて小さな生きものの物語りに耳を傾けています。
ふと気づくと前を歩いていたのが宮沢賢治です。
ゴーシュは乾いた現代社会では生きにくいのです。
水車小屋に戻り、水をゴクゴク飲んで湿った生命の世界に入り、 ネコ、カッコウ、タヌキ、ネズミに教えられます。
セロも上手になり思いやりも持てたゴーシュの演奏は乾いた世界の人々の心を動かします。
生命誌も同じように皆を動かしたいと願っています。

                                 JT生命誌研究館館長 中村桂子

<この舞台は以下のように再演されてきました>
2014年8月:「いいだ人形劇フェスタ2014」招待公演、高槻現代劇場中ホール公演。
2014年12月:札幌市教育文化会館公演。
2015年9月:国際人形劇フェスティバル「スクポヴァ・プルゼニュ2015」(チェコ共和国)招待公演。

〈Divadlo501〉『よだか』

2009年チェコ共和国にて初演を迎えた『YODAKA』。各地のフェスティバルを周り、チェコ、スロバキア8カ所にて上演し、2012年に再渡欧の際にもチェコ、スロバキア2カ所で上演し、好評を得ました。今回の上演が日本初演。宮沢賢治の『よだかの星』から着想を得て、異なる文化圏で、異なる文化背景を持つ演出家と、異なる言語(チェコ語)で旅を続けてきた『YODAKA』が4年の時を経て、ようやく日本に帰ってきました。夜空を飛び続けるよだかの煌めきが日本の空にも瞬きますように。
※上演は日本語で行います。

〈Divadlo501(ヂバドロ・ゴーマルイチ)〉
北九州市小倉南区にある家具屋501FURNITURE(ゴーマルイチ・ファニチャー)を拠点に演劇活動を続ける俳優、谷口直子が生活に寄り添うアートをテーマに同社内に立ち上げた演劇部門の屋号。
谷口直子は文学座附属演劇研究所卒業後、舞台俳優として活動。串田和美氏の音楽劇や、倉迫康史氏のこどもの為の演劇作品等に出演。
2009年文化庁新進芸術家海外研修制度にてチェコ共和国で人形劇を研修。人形劇師 沢 則行氏に師事。アシスタントを務めつつ、数多くの国際ワークショップに参加するなどして研鑽を積む。留学中に演出家ゾヤ・ミコトバー女史の演出のもと、ソロパフォーマンス『YODAKA』を製作。東欧8カ所で上演。2012年に再渡欧し、『金のさかな』を製作。東欧7カ所で上演。(国際交流基金助成)
他の主な作品に『あかずきん』『イジーとまぬけな悪魔』などがあり、幼稚園や保育園、図書館などで上演活動を続けている。



12/24(土)15:00〜16:00
【開場】14:30
終演後「よっちゃん」と海峡演劇祭実行委員長のQ&Aトークあり 

よっちゃん
ひとり芝居
『闇の中、輝く命〜統合失調Show♪♪♪〜』

【作・演出・出演】よっちゃん

【入場料】2000円(障害者手帳提示 1000円)
ドラマシップ展示ゾーンチケット付 2100円

【問い合わせ/チケット予約】
yoooochan1224@gmail.com

ご予約は、@氏名AふりがなBチケットの種類C予約人数D緊急連絡先(電話番号)を明記でお願いいたします。
統合失調症をもつ よっちゃん の、サバイバル・デスマッチ体験。
精神科病院へ入院するまで、入院後、そして退院後・・・。
シャバでサバサバ、わじゃわじゃ生きる小さな命。―死から生へ―の軌跡。
絵あり、唄あり、語りあり。よっちゃん自ら、作、演出、主演。
世界初!!精神障害者セルフプロデュース。
アクロバット的自叙伝・ドキュメンタリー・ひとり芝居!


〈よっちゃん〉
アメリカ留学中に統合失調症を発病し、帰国後、精神科入院。退院後、3年間ヘルパーをしていたが、薬の副作用で身体が不自由となり、ヘルパーにきてもらうようになる。2013年、『闇の中、輝く命〜統合失調Show♪♪♪〜』(国際障害者交流センター主催「夢カナエルプロジェクト」優秀作品)を発表。現在まで9回公演。2014年、第10回精神障害者自立支援活動賞(リリー賞)受賞。
ペンネーム「はたよしみ」としての著書に『精神科サバイバル!人薬に支えられて』(解放出版社)、
自主制作CDに『統合失調唱』がある。

 
お問い合せ・ご予約は 各団体もしくは 海峡演劇祭事務局 093−331−6700 まで
●1公演の客席数が少なくなっております。あらかじめのご予約をお勧めします。

●チケット購入時に関門海峡ミュージアムの「展示ゾーンチケット付き」をお求めになるとお得です。
  (事務局のみでご予約できます。)ぜひ演劇祭の公演前後に、全館をお楽しみ下さい。



北九州市門司区西海岸1丁目3-3


多目的ホール:海峡ドラマシップ1階、レトロ通りつきあたり。

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